茶道を習ったことがなくても、
「姿勢が良くなりそう」
「礼儀作法が身につきそう」
など茶道を習うメリットが思いつくのではないでしょうか。
実際に茶道を習ってみると、良い姿勢や礼儀マナーは確実に身についてきます。
他にも「良いリフレッシュになる」「自分に自信がつく」「海外の方とコミュニケーションをとるきっかけになる」など良いことがたくさんあります。
今回は、生徒さんから伺った「茶道を習って良かったこと」の中から多かったものをご紹介いたします。
「茶道を習ってみたい!」という方の参考になれば幸いです。
言わずもがな、茶道を習うと美しい所作・立ち居振る舞いが身に付きます。
これは、茶道のお点前(お茶を点てる一連の流れ)を学んでいく中で身に付いてくるものです。
お茶を点てる時の姿勢や、歩き方、立ち方・座り方などが美しく見えるように、ちょっとしたポイントがありますので、少し意識していただくだけで格段に立ち居振る舞いが美しくなります。
この身に付けた美しい所作は、日常生活にも活かすことができますので、周りに与える印象が良くなることでしょう。
茶道を習うことで、作法を覚え実践することができるようになるのはもちろん、日常でも「礼儀正しい人」と印象付けることができます。
「礼儀正しい人とは、どういう人か?」
・挨拶がきちんと言える人
・相手に敬意を持って接する人
・落ち着いた言動の人
・身だしなみが整っている人
他にも、正しい言葉使いができる人や相手との距離感を上手く掴める人などの特徴があると思います。
これらは、茶道を習う中で身についてくるものばかりです。
茶道は、礼に始まり礼に終わると言われます。お稽古を続けることできちんとした挨拶が自然とできるようになるでしょう。
また、茶道には「和敬清寂(わけいせいじゃく)」という言葉があります。
和・・和しあう心
敬・・お互いに敬い合う心
清・・清らかな心
寂・・どんな時にも動じない心
この4文字の中に茶道の心が集約されていると言われており、この言葉を思い出しお稽古に励むことで、礼儀作法が身につき実践できるようになります。
茶道は五感で楽しめる日本文化です。
・視覚 茶道具(掛け軸や茶碗など)やお花などお茶室の設えを見て楽しむ
・聴覚 お湯が沸く音やお茶を点てる音、茶道具やお菓子・お茶の銘(名前)を聴いて楽しむ
・触覚 実際に茶道具(茶碗や棗(なつめ)、茶杓など)に触れ楽しむ
・味覚 お菓子やお茶、懐石料理などを舌で味わう
・嗅覚 お茶の香りやお香の香りを楽しむ
このように、「視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚」をお茶室という小さな空間で感じることができます。
実際にその空間にいる人だけが感じることができ、繰り返しそこに身を置くことで感性が磨かれていくのです。
茶道では季節感をとても大切にしており、お花や掛け軸などのお道具、お菓子などからその季節を表現します。
茶道をやっていなくても、お家に季節のお花を飾ったり、季節のものを食べたり。というように、季節感を楽しんでおられる方も少なくないと思います。
しかし、茶道を通して学べることはもっと沢山あり、それらを日常に取り入れることで日々の生活がより豊かなものになるでしょう。
例えば、お月見の時に月見団子とすすきを用意してみたり、春には桜もち、端午の節句に柏餅を食べたり。と、季節のものをいただくだけでも四季の移ろいを感じられます。今までは、目には入っていたけれど意識していなかったことも茶道を嗜んでいると自然と四季を楽しめるようになってきます。
少しずつ茶道の心を日常に取り入れることで、日々の生活が色濃くなっていくことでしょう。
お茶が日本に伝わってきた当時は、飲み物としてのお茶というよりは薬として飲まれていました。
「お茶を一服いかがですか?」というように、一杯ではなく服と数えるのです。
今は、飲み物としてお茶をいただきますが、体に良い成分がたくさん入っています。
カテキンやカフェインが入っていることはご存知の方が多いと思いますが、その他にもビタミン類やアミノ酸、フラボノールが含まれています。
抹茶は、煎茶などとは違い、茶葉をすりつぶして葉っぱや茎を余すとこなく摂取できるので、一日一服召し上がっていただくと良いと思います。
また、これは生徒さんから良く伺うことですが、
「畳に癒される」
「程よい緊張感が心地良い」
「今やっていることだけに集中できるのでリフレッシュできる」
など、日々のストレスも軽減されます。
現代では畳のお部屋も少なくなっていますので、お稽古の際に畳に座るだけで癒されたり、お点前中は集中して行いますので、それにより頭の中がクリアになったりと、お稽古後は心も軽やかになりますよ。
他にも「茶道を習っていて良かった!」と感じることが沢山ありますので、ぜひご自身でも見つけてみてください。